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■2004年12月29日（水）16:52
[バスで帰る]
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結局バスで秋田に帰って来た。
角館経由なので新宿から秋田まで9時間かかる。
新宿で、寒いって思いながらバスに乗った。
冷たい両手をポケットに突っ込んで、人混みの新宿を歩く。
チラシやティッシュを配っている人は、僕を見るなり手を引っ込める。
受け取ってくれないと感じたのか。
人混みの中で、僕は人を拒絶している。
バス停に着くと、既に秋田行きを待つ人達が並んでいた。
僕は、列の一番後ろに並んでバスを待つ。
そしてバスに乗り込む。
走り出したバスの中で眠れる訳もなく
ウトウトしながら、時間が過ぎるのをじっと待っていた。
眠りと覚醒の中間で夢を見ていた。
一瞬、現実かと思ってハッとする。
いくつかの夢を見ていた。
現実にそうである事の他に
こうであって欲しい事も夢になって現れた。
疲れるバスも悪い事ばかりじゃない。
朝6時に車内の灯りが点いた。
カーテンが開けられると雪が積もっているのが見える。
除雪車がオレンジの光を回転させて走っている。
秋田に帰って来たのだ。
昔から知っている、除雪車の音、真っ白な見慣れた街並み。
そうだった、これが秋田の冬だった。 | | |